従来、企業で営業職を担う方は「営業マン」と呼ばれていましたが、最近はあまりこの言葉を聞きません。「ジェンダーフリー」の観点から、男性をイメージしやすい「マン(man)」を呼称として使用するのは望ましくないとされているからです。
しかし当然ながら、営業職自体がなくなったわけではありません。どのような呼び方に置き換わっているのでしょうか?
時代とともに変わる呼称
ひと昔前までは一般的に使用されていた「営業マン」という言葉。現在では女性の営業担当も増えてきたことから、男性を表す「man」を呼称に使用するのはふさわしくないという理由で、あまり「営業マン」とは呼ばれなくなっています。
これは「営業マン」に限ったことではありません。例えば「保母」は「保育士」、「看護婦」は「看護師」と呼ばれるようになるなど、さまざまな職業や職種の呼称が時代とともに変化しています。「性別によらず自らの能力を生かせる状態」を目指す「ジェンダーフリー」の観点から、特定の性別を表す言葉を置き換えることが推奨されているためです。
もちろん、「営業マン」と呼んだからといって男性だけを指すわけではありませんが、時代の流れとしてこうした傾向があることを知っておいて損はありません。
「営業マン」に変わる呼び方とは?
「営業マン」と呼ばなくなったからといって、営業職の仕事自体がなくなったわけではありません。それでは、現代ではどう呼ぶのが適切なのでしょうか?
現在広く使用されている呼称は以下のとおりです。
・セールスパーソン
・セールススタッフ
・営業担当
・販売担当
なかには「コンサルタント」「コンシェルジュ」など、営業色の強くない言葉をあえて営業担当の呼称として使用する企業も。これは「営業=商品を売りつけられる」という、一部でマイナスに捉えられているイメージを払拭する意味があるようです。
自社の営業スタイルに合った言葉を
「営業マン」という呼称は時代とともに使われなくなってきましたが、代わりに営業担当を表すさまざまな言葉が誕生しています。時代の移り変わりを敏感に察知しなければならない営業職だからこそ、こうした時代の流れを知っておくと役に立つかもしれません。
近年では社会情勢の変化やコロナ禍によって営業スタイルに大きな変化があった方も多いと思います。これを機に、自社の営業を「どう見せるか」を意識して、呼び方も見直してみてはいかがでしょうか。