PDCAはもう古い?効率的な業務管理の手法とは
業務を効率的にマネジメントするためのフレームワークとして、あらゆる業界で活用されているPDCAサイクル。ビジネスを成功させるために、このサイクルを回していくことが重要だと教わった方も多いのではないでしょうか。
しかし、近年はこれに加えてOODA(ウーダ)という手法が注目されているのをご存じですか?今回は、PDCAとOODAの概要やそれぞれのメリットについてご紹介します。
業務改善に効果的なPDCA
PDCAはPlan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の頭文字を取ったもので、業務改善のためのフレームワークとして長年用いられてきました。主に製造業などで品質管理を目的に導入されていましたが、現在ではビジネスのさまざまな分野で広く普及しているフレームワークです。
PDCAは事業や施策の計画から次に向けた改善までを1つのサイクルで管理できるため、課題点を見つけやすいのが特徴です。そのため、業務改善の手段として用いられることが多く、継続的にこのサイクルを回すことで効率的に業務をマネジメントしていくことができるといわれています。
また、最初に計画をしっかり立てることで取り組むべきことが明確になり、無駄なく作業が進められるのもメリットです。
一方で、1つのプロセスを回すのに時間がかかる、新しいアイデアが生まれにくいなどのデメリットも。決められた計画に沿って進めていくため、想定外の出来事に対応することが難しいという指摘もあります。
迅速な意思決定をかなえるOODA
一方、近年注目を集めているOODAはObserve(観察)・Orient(状況判断)・Decide(意思決定)・Act(行動)の頭文字を取ったものです。この4つのステップを繰り返すことからOODAループとも呼ばれます。
各ステップの具体的な動きは以下のとおりです。
①Observe(観察)
まずは市場の動向や業界全体の特徴を観察します。今後の取り組みを左右する要素を洗い出して情報を集めましょう。
②Orient(状況判断)
観察した結果わかったことや集めた情報を分析し、必要な動きを判断します。
③Decide(意思決定)
具体的な行動計画を作成していきます。
④Act(実行)
立てられた計画に沿って、実際に行動を起こします。
もともとは戦場での意思決定を迅速に行うためのメソッドとして生み出されたOODA。ビジネスにおいてこの枠組みを取り入れる最大のメリットは、素早い対応ができる点だといわれています。変化の激しい現代では前例のない事態が生じる場面も多いため、素早い意思決定ができるOODAが注目されているのです。
自社に合った方法を選ぶことが重要
今回は、ビジネスにおいて業務管理に活用できるフレームワークであるPDCAとOODAについてご紹介しました。
PDCAは計画から改善までを1つのサイクルとして業務を管理するため、中長期的な業務改善に効果を発揮します。対してOODAは現状の観察や分析を経て行動計画を立てることで、臨機応変な対応を可能にするモデルです。
いずれも業務を効率的に管理・改善していくために活用されていますが、目的や特徴に違いがあります。自社の業務に適した手法を検討し、取り入れてみてはいかがでしょうか。