営業活動のなかで、お客様向けに資料を作る機会は多いのではないでしょうか。製品・サービスの良さや必要性を理解してもらうためにも、お客様の手元に渡る資料はわかりやすいものにする必要があります。
そこで今回は、わかりやすい資料を作成するコツをまとめました。
まずは「相手」と「目的」を明確に
資料を作る上で最も大切なのは、「誰が読むのか」という視点を持つことです。一般的に、インターネット上で広く公開されている記事などは、なるべく多くの人にとって読みやすいよう意識して作られています。
一方、営業活動で使う資料は、“そのお客様にとって”わかりやすいかが重要です。つまり、資料を読むお客様に特化した内容や見せ方が求められます。
また、単に資料といっても「相手に商品を知ってほしい」「商品の購入を決断してほしい」「サービスの利用を継続してほしい」など目的によって内容や役割はさまざま。資料を作り始める前に、何を目的とする資料なのかを明確に設定しましょう。
読み手のお悩みやニーズ×自身が伝えたいこと
この2つの観点から、資料に適した素材やデータを収集するのがお勧めです。必要な素材が集まったら、それを効果的に見せるための構成を考えていきます。
資料の質が大きく変わる!活用したい枠組み3選
わかりやすい資料にするためには、話の展開や流れも重要です。ここでは、資料や文章の構成に使える代表的な3つの枠組みをご紹介します。自身の目的に沿って、効果的な見せ方につながる構成を検討してみてはいかがでしょうか。
・SDS法
「Summary(要点)」→「Detail(概要)」→「Summary(要点)」という流れで組み立てる構成のこと。シンプルな構成で意図が伝わりやすく、結果報告や情報共有に適しているといわれています。
・PREP法
「Point(要点)」→「Reason(理由)」→「Example(具体例)」→「Point(要点)」という展開で進める構成です。結論を支える根拠や具体例があるため読み手の理解を促しやすく、説得力をもって伝えたい場面にお勧めです。
・DESC法
「Describe(描写)」→「Explain(説明)」→「Specify(提案)」→「Choose(選択)」の流れに沿って展開する構成です。「状況を描写する」→「自分の主張を説明する」→「相手にとってほしい行動を提案する」→「お互いが納得できる選択肢を選ぶ」という順に進みます。
これは商談やプレゼンテーションだけでなく、人材育成の場面でも活用されている枠組みです。相手も自分も納得できる結論を導くために効果的だとされています。
資料のわかりやすさは準備で決まる
「わかりやすい資料を作ろう」と考えたとき、色やフォントなど見た目の工夫をイメージしがちです。もちろんそれも大切ですが、相手にどんな印象を残し、いかに行動を起こさせるかを意識しなければなりません。そのためには、素材や要素をどう組み立てるかという構成の工夫が非常に重要です。
こうした資料作成の「型」をおさえておけば、あらゆるケースに応用できるようになります。効果的な流れを押さえて、わかりやすい資料を作成するための土台を築きましょう!