顧客管理や営業DX・業務効率化など、企業の営業活動やマーケティング活動に役立つ情報を随時掲載しています。

Sky株式会社

公開日2023.08.09更新日2024.09.27

「ツールを入れただけ」では危険?
営業秘密の持ち出しや不正利用から
自社のデータを守るには

著者:Sky株式会社

「ツールを入れただけ」では危険?<br>営業秘密の持ち出しや不正利用から<br>自社のデータを守るには

退職・独立時のデータ持ち出しや不正利用など、営業秘密の侵害事件が増加しています。自社の利益を守るためにもデータは安全に管理しておきたいところですが、データが法律によって保護される条件については、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。本記事では、自社の利益を損なわないために知っておくべきデータ管理のルールや、そのためのツール活用についてポイントをご紹介していきます。

 

高まる“データ”の価値 営業秘密の侵害も年々増加

近年、「営業秘密」の持ち出しに関する事件が増加しています。検察庁が公開した統計では、2018年から2022年にかけて営業秘密侵害事犯の検挙人員が約2倍に増加。その背景には、DXの機運が高まったことによるデータの価値上昇があると考えられます。

営業活動を通してさまざまなデータを収集し、それを事業に生かすのが当たり前となった今、「情報の持ち出し」被害はどの企業にとっても対岸の火事ではありません。特に、これまでの営業活動で獲得した顧客リストなどの重要なデータを競合企業に持ち込まれてしまえば、自社の利益に関わります。そのため、転職時や独立時のデータの持ち出しは、多くの企業が何としても避けたいと考えているはずです。

しかし、こうした営業秘密は一定のルールに沿って管理していなければ、外部に持ち出されても罪に問えません。実際に顧客リスト等の持ち出しに関する裁判で、営業秘密として認定されるための要件を満たしていなかったことから、データを持ち出された企業の請求が棄却された判例もあります。利益を守るには、自社が持つデータを営業秘密として適切に管理していく体制が必要です。

 

そもそも「営業秘密」とは不正競争防止法で定義された法律用語で、企業が持つ顧客リスト・対応マニュアルなどの「営業情報」や、製造ノウハウ・設計図面といった「技術情報」を指しています。これらの重要なデータが保護対象である営業秘密として認められるには、3つの要件をすべて満たしていることが求められます。 

まず1つ目が「秘密管理性」で、該当するデータが秘密として管理されていること。2つ目は「有用性」で、そのデータが企業の事業活動に有用、すなわち経費削減や生産性向上に役立つものであることを表しています。そして3つ目が「非公知性」で、一般的に知られていない、または簡単に知ることができない情報であったかを示すものです。

自社が持つデータを守るには適切な管理体制が必須

3つの要件の中でも、裁判において重要な争点となるのが「秘密管理性」です。特に、次の2点は大きな影響を与えるといわれています。

  • 情報システム等で一元的に管理されていたか
  • 情報システム上でアクセス制限が適切になされていたか

例えば名刺情報なら、名刺管理サービスや顧客管理ツールを使って組織で管理し、閲覧制限を設けるなどして適切に運用しているかが大切なポイントです。企業が営業活動を通じて獲得した名刺情報を法律で保護するためには、こうした管理体制を事前に整えておく必要があります。

 

営業秘密に含まれるデータの中で、最も多くの企業が所持しているのが顧客リストではないでしょうか。その基となる名刺データを組織で安全に管理していくには、名刺管理サービスの活用が有効です。とはいえ、ツールをただ導入するだけでは要件を満たすことができません。適切な運用につなげていくためには活用を促す工夫が必要です。 

データを漏れなく集めることが組織でのデータ管理成功のカギ 

そこで、まず重要なのは導入時に社内ルールを制定して従業員に周知しておくこと。併せて勉強会などを実施し、使い方や活用方法の不明点を解消するのも効果的です。さらに、導入後はデータごとに扱える役職やチームを限定し、閲覧制限を設けることも、秘密管理性を満たす条件になります。

こうした組織でのデータ管理を成功させる土台となるのは、データを漏れなく集めることです。そのため、名刺管理サービスの導入にあたっては、入手した名刺を確実に登録するというルールの徹底が重要となります。また、登録した名刺情報を組織全体で活用していくには、「名刺交換をしたその日に登録する」といった社内ルールを設けて、データを最新の状態に保つ仕組みも大切だといえます。

 

Sky株式会社では自社商品である「SKYPCE」を社内でも積極的に活用しています。しかし、導入当初は名刺の登録数がなかなか伸びませんでした。  そこで、「名刺交換をしたらその日のうちに登録する」という社内ルールを制定することに。「SKYPCE」の効果的な社内活用に向けて、まずは入手した名刺を確実に登録するよう社員に呼びかけました。

当日中の名刺登録を徹底 データ活用の土台に

ところが、ここで問題が発生します。当時の「SKYPCE」はスキャナーからの登録にのみ対応しており、社外からの名刺登録は想定されていませんでした。お客様と名刺交換をする機会が多い営業職の社員は外出や出張が頻繁にあり、その日中の登録が難しい場合も。

そうした社員から「社外からでも登録できるようにしてほしい」と要望が上がったため、「SKYPCE」のスマートフォン用アプリケーションを開発。外出先からでもスマートフォンのカメラを使って手軽に名刺を登録できるようになりました。

現在では、当日中の登録というルールが遵守されるようになり、そのデータを基にした営業活動の効率化なども進んでいます。

 

シンプルな操作画面で社内外から簡単登録

「SKYPCE」は名刺情報の安全な管理、そして効果的な活用をサポートするサービスです。従って、その基となる名刺情報は場所や時間を問わず素早く手軽に登録できるよう開発しています。 

このページでは、スキャナーとスマートフォンからの登録方法をそれぞれご紹介。シンプルでわかりやすい操作画面や名刺撮影時の傾き補正など、使いやすさへのこだわりをぜひご覧ください。 

SKYPCEでスマートに名刺登録