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Sky株式会社

公開日2023.11.02更新日2024.09.27

売上向上のための具体的なアイデアと役立つツールを紹介

著者:Sky株式会社

売上向上のための具体的なアイデアと役立つツールを紹介

少子高齢化に伴う人口減少により、日本の市場は縮小傾向にあります。こうしたなかで、企業が売上を向上させるためには、新規顧客の獲得や既存顧客へのアップセル・クロスセルの提案、顧客1人当たりの単価を上げるなど、さまざまな対策が必要です。この記事では、売上向上のための原則や具体的なアイデア、役立つツールについて解説します。

売上とは、商品やサービスを提供することで得た収入のこと

企業における売上とは、商品を販売したり、サービスを提供したりすることで得られる収入のことです。売上は、「集客数」「客単価」「成約率」の3つの要素から成り立っています。この3つの要素をバランスよく高めていくことで、売上を向上させることができます。これら3つの要素を使った、売上を求めるための計算式は次のとおりです。

<売上を求める計算式>
売上=集客数×客単価×成約率

集客数、客単価、成約率について、以下でそれぞれ詳しく説明します。

集客数

集客数とは、実店舗において店舗を訪れた人数の合計のことで、オンラインショップや自社のWebサイトでは訪問者数を指します。集客数はあくまでも「訪問した人数」であり、「購入した人数」ではありませんが、売上を上げるためにはまずは母集団となる集客数を増やすことが不可欠です。

また、一般的なビジネスモデルにおいて集客数を増やすということは、「新規顧客の数を増やす」と同等のことを意味します。そのため、「訪問した人」たちが店舗や販売商品・サービスに魅力を感じ、興味を持つことで、「購入した人」になってもらうための施策が重要となります。

客単価

「売上÷成約数」で算出できる客単価は、顧客1人当たりの平均売上を示す数値です。資料請求、会員登録、購入など利益につながるアクションを示す「CV(コンバージョン)数」が多くても、1人当たりの客単価が低ければ売上総額は向上しません。客単価を増やす代表的な方法には、購入商品の単価を増やす「アップセル」と、購入品数を増やす「クロスセル」の2つの手法があります。

成約率

「成約数÷集客数」で算出できる成約率は「CV率」ともいわれ、訪れた人数のうち、購入や契約に至った比率を示す数値のことです。売上を上げるには、より多くの顧客に商品を買ってもらう必要がありますので、成約数を増やし、成約率を上げるような施策を打つことが大切です。

売上を向上させるための5つの原則

売上を向上させるためには、どのようなことに取り組めばよいのでしょうか。売上向上のために必要な5つの原則を解説します。

新規顧客を獲得する

売上向上のためにまず必要とされるのが、新規顧客を獲得することです。新規顧客の獲得には、売上を構成する基本要素の一つである「集客数」が大きな影響を与えます。集客数が上がれば新規顧客の獲得数も上がり、同じ客単価や同じ成約率であっても売上は増加します。

ここで重要となるのは、既存顧客を保持しながら新規顧客を獲得しなければならないということです。また、新規顧客の獲得にはマーケティング施策だけでなく、見込み客を購買へつなげる営業活動も重要になります。

既存顧客を囲い込む

新規顧客の獲得とともに、売上向上のために重要なのが既存顧客の囲い込みです。常に新規顧客を獲得し続けるためには、認知や興味・関心を得るためのコストや労力がかかります。そうやって新規顧客を集めても既存顧客が離脱してしまえば、相殺されて売上が上がらないか、上がったとしても一過性のものになってしまいます。

新規顧客の獲得を目指すと同時に、既存顧客へのフォローやアプローチを欠かさず、既存顧客の離脱を防ぐ仕組みの構築や対策も併せて打つ必要があります。

リピート率を高める

既存顧客の囲い込みにも通じますが、売上を向上させるためには、既存顧客のリピート率を高めることも大切です。前述した売上の3つの要素に「リピート(継続)率」を加えると、計算式は下記のとおりになります。

<リピート率を加味した売上の計算式>
売上=集客数×客単価×成約率×リピート(継続)率

1人当たりの月の購入頻度が2倍になれば、その顧客からの売上も2倍になるというように、既存顧客のリピート利用や購入は売上向上に大きく寄与します。また、リピート率の高い既存顧客から知人への紹介、ブログ記事やSNSなどの投稿による間接的な集客など、副次的な効果も期待できます。

顧客1人当たりの売上単価を上げる

売上を構成する3つの要素の一つである客単価、つまり「顧客1人当たりの売上単価(顧客単価)」を上げるために有効なのが、先にご紹介したアップセルとクロスセルです。アップセルは、契約者数や購入頻度などの「量」、またはワンランク上の商品・サービスの提案や最新型への移行といった購入の「質」を向上させ、「顧客1人当たりの購入単価を増加」させることによって顧客単価を上げる手法です。

一方、クロスセルは顧客が購入した商品を中心に横展開を目指した営業で、関連する別の商品を購入してもらうなど「販売個数を増加」させることで顧客単価を上げる手法です。営業的にいえば、顧客の満足度を高めることがアップセル、付加価値を提案することがクロスセルにつながります。

商品単価を上げる

定期的に、商品やサービスの単価が適切な価格であるかどうかを見直して、売れ行きが好調な商品・サービスならば、商品単価を上げることも売上向上の方法の一つです。ただし、理由のない値上げは、顧客にマイナスの印象を与えかねません。また、商品単価を上げたことで、販売個数が減少してしまっては本末転倒です。値上げについては、競合の商品やサービスを把握した上で顧客のニーズとすり合わせて価格を検討し、理由を明確にして時期を見極めるなど慎重に行う必要があります。

売上向上の具体的なアイデア

売上向上を実現するためには、どのような方法があるのでしょうか。ここでは、売上を上げるための具体的なアイデアをご紹介します。

インバウンド営業の実施

商品やサービスの利用経験がない人や、関心がない人を集客するのは簡単ではありません。しかし、Web広告やWebサイト、ブログ、SNS、予約サイトといったツールを有効活用することで、ニーズや特性ごとにセグメンテーションされた見込み顧客を効率的に集めることは可能です。

これらのツールを使い、関心を持った顧客を対象に価値あるコンテンツとそれぞれの顧客に合わせた体験を提供して引きつけ、顧客からの問い合わせや資料請求に対して営業を実施するのがインバウンド営業です。対して、企業側からアプローチを行う新規開拓型の営業をアウトバウンド営業といいます。

インバウンド営業は、ホワイトペーパーのダウンロードやWebサイトからの問い合わせなど、顧客からの能動的な行動に対して営業を行うため、アウトバウンド営業よりも成約率が高く、売上の向上が期待できます。

顧客ニーズの調査・分析

多様化する顧客ニーズや購買プロセス・購買行動の変化により、企業には新たなマーケティング戦略を模索する必要性が高まっています。検索エンジンやSNSを使って情報を集めたり、他者の口コミを調査することで購入を判断する顧客に対しては、自社の商品やサービスの情報を検索エンジンに最適化させたり、SNSを活用して口コミマーケティングを行ったりするといった対策が効果的です。

また、顧客の意見を取り入れるためには、アンケートやヒアリング、レビューも参考にするなど、顧客のニーズに寄り添ったマーケティング戦略の策定と基盤となる調査・分析は必要不可欠といえます。

商品の改善・開発、価格の見直し

商品やサービスの価格を設定する際には、次の3つの視点すべてを検討した上で、自社が何を重視するかを踏まえて判断することが重要です。

<価格設定に必要な3つの視点>

  • 自社がいくらで売りたいか:コスト起点型
  • 競合他社はいくらで売っているか:競合起点型
  • いくらまでなら買ってもらえるか:顧客起点型

しかし、社会情勢やトレンド、顧客のインサイトの変化、新たな競合の登場などに備え、商品の定期的な改善・開発、価格の見直しが必要です。商品の質を上げて価格を上げるか、供給の量を増やして価格を下げるかといった検討や、顧客ニーズの調査と自社商品の強みとを照らし合わせた品質改善、生産・流通バランスの計測・分析などがそれに当たります。適切な検討や分析を行うためにも、営業活動で収集した顧客の声や情報を社内で共有し、活用することが大切です。

紹介制度の導入

既存顧客からの紹介によって、新規営業のアプローチを行う紹介制度の導入も売上向上には有効です。「リファラル(referral)営業」とも呼ばれるこの手法は、既存顧客を通して自社の商品やサービスに興味を持ってくれそうな見込み顧客を選定できるため、テレホンアポインターや飛び込み営業よりも効率的にリードを獲得できます。

また、紹介した側とされた側の両者にメリットがある紹介制度を策定できれば成約にもつながりやすく、金銭的・時間的な営業コストも削減できるため、結果として売上を向上させることが可能です。

リピーター優遇施策の導入

市場の成熟やビジネスモデルの変化など、企業間の競争が進むなかで売上を向上させるためには、顧客との長期的な関係構築が不可欠です。そのためには、既存顧客の離脱や他社への移転を防いで、購入の継続率を高めるためのリピーター優遇施策が有効になります。

例えば、既存顧客や会員へのメールマガジン送付によるクーポンの配布やセール案内、購入額に応じてランクアップする会員制度、ポイント制度などが定番の手法として挙げられます。

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既存顧客へのアップセル・クロスセルの提案

前述した顧客1人当たりの売上単価を上げるアップセル・クロスセルによるアプローチ手法では、どちらも「カスタマーサクセス」を意識することが重要です。営業では主に、契約前の顧客との関係性を構築しますが、カスタマーサクセスは契約後の顧客との関係づくりを担います。アップセルやクロスセルによるアプローチを行うことで、顧客のニーズをより深いところまで満たすことができれば、顧客満足度は高まり、売上の向上につながります。

営業支援ツールの導入

CPA(Cost Per Acquisition:顧客獲得単価)を抑えることにつながる「顧客との継続的な接点の確保」や「顧客ロイヤルティーを高める施策」「顧客インサイトに対する解像度の高い分析」を実現するためには、営業のシステム化が必須です。営業支援ツールを導入し営業手法を効率化したり、売上データを可視化して社内でナレッジとして共有・管理したりすることで、現状の数値を把握することが可能です。

これを基に顧客接点や施策を見直し、売上向上を阻む要因を探索・分析して、発見したボトルネックを解決する施策を再立案します。システム化により業務効率を改善することで、コストを削減して利益を確保できるだけでなく、属人的な営業体制を改善し、標準化による組織的な営業力の底上げも見込めます。

売上向上に役立つツール

前述のとおり、売上を向上するためには、システム化による業務の効率化が必要です。ここでは、売上向上に活用できるツールとその活用方法について解説します。

SFA

SFA(Sales Force Automation)は、営業活動の効率化、可視化、属人化防止など、営業担当者のサポートを目的に導入される営業支援ツールです。日本語では「営業支援システム」と訳されます。

SFAでは、営業案件の進捗や商談の内容など、既存顧客や見込み顧客への営業活動全般に関する情報を記録・管理し、分析して共有・可視化することができます。SFAを導入するメリットとしては、商談プロセスに集中できる環境の創出や組織的対応力の強化による売上の向上、ナレッジ共有による営業の質の向上などが挙げられます。

CRM

CRM(Customer Relationship Management)は、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。CRMは、顧客との関係性やコミュニケーションを管理するシステムおよびツールで、顧客への個別で最適な体験・サービスの提供、自社へのブランドロイヤルティーの向上、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)の最大化を目的としています。その最大の特長は、顧客情報データベースを一元管理できることです。

また、顧客と営業担当者とのやりとりの記録・管理も可能なので、それらの履歴などを活用したセグメント分析、売上レポートの作成、タスクの管理なども効果的に行うことができます。CRMを導入することによるメリットには、顧客情報をトータルに管理・活用し、売上向上に役立てられることが挙げられます。

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名刺管理サービス

クラウド上や社内ネットワーク上での名刺情報の共有・営業リストの作成など、名刺をデータ化して取り込むことでさまざまな利点が見込めるのが名刺管理サービスです。導入することで、顧客情報の一元管理と業務円滑化による売上向上が期待できるだけでなく、SFAやCRMと連携することで営業効率の向上も期待できます。

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