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Sky株式会社

公開日2023.11.09更新日2023.12.21

営業プロセスとは? BtoBにおける営業プロセス可視化の方法を詳しく解説

著者:Sky株式会社

営業プロセスとは? BtoBにおける営業プロセス可視化の方法を詳しく解説

一連の営業活動の流れを指す営業プロセスは、可視化することでさまざまな活動をスムーズに進め、効率的に受注を獲得するために役立ちます。この記事では、営業プロセスの概要や営業プロセスを可視化する方法、営業プロセスを効率的に進めるコツやお勧めのツールをご紹介します。効果的な営業活動を行い、売上や利益を増加させる取り組みの参考にしてください。

営業プロセスとは

営業プロセスとは、見込み客(自社の商品やサービスを利用していただける可能性のある企業)との最初の接触からアプローチやヒアリング、提案を経て受注につながり、アフターフォローを行うまでの一連の流れを指します。属人化しやすい傾向がある営業活動も、営業プロセスを可視化すれば営業部門全体で流れを確認でき、部門全体で方向性を一致させて業務に取り組めるようになります。

BtoBビジネスの営業プロセスとは

BtoBビジネスにおける営業プロセスは、一度受注すれば取引終了となる単発の取引ではなく、継続的な取引を行うことが一般的です。また、取り扱う商品やサービスの専門性も高く、価格も高額なことが多いという特徴があります。商談では、相手とコミュニケーションを取りながら希望の予算やプラン、納期などをヒアリングしながら最適な提案内容を提供する必要があります。

BtoCビジネスの営業プロセスとの違い

BtoBビジネスの営業プロセスでは、初めてのアプローチから受注に至るまでのプロセスが長い傾向があります。

基本的に、最初にアプローチして商談する相手は担当者であり、商品やサービスを購入する決裁権を持っていないことが多いです。そのため、担当者が持ち帰った商談内容を決裁権を持つキーパーソンに共有して、最終的な判断が下されるまでに多くの時間を要する場合があります。一方、BtoCビジネスの営業プロセスは個人消費者が対象となるため、最初にアプローチした商談相手が決裁権を持つことが多く、受注までの時間も短い傾向があります。

商談プロセスとの違い

営業プロセスは、先述のとおりアプローチやヒアリング、商談、受注、アフターフォローなど営業活動全般における一連の流れを指します。一方で商談プロセスは営業プロセスに含まれる商談の流れであり、提案や見積もり、検討、稟議などが挙げられます。

営業フローとの違い

営業フローは、営業プロセスに含まれる工程の一つひとつを細分化し、それぞれの工程の進め方を詳しく示したものを指します。各工程の中で起こすアクションに対して見込み客や既存顧客から合意を得られた場合、得られなかった場合にどのような対応をするかといったことを明確にすることで、営業活動をスムーズに進行させることが目的です。

営業プロセスの可視化とは

営業プロセスの可視化とは、営業活動の一連の流れを図や表で示し標準化することです。このように可視化することで、プロセスの中で何が課題となっているか、案件が現在どの段階まで進んでいるかなどを把握しやすくなります。また、営業プロセスを可視化して課題点を見つけることで、対処法や改善策もスムーズに導き出せる可能性があります。

営業プロセスを可視化するメリット

営業プロセスを可視化することで得られるメリットには、次のようなものが挙げられます。

売上や利益の増加に影響する

営業プロセスを可視化することで、現状の課題や改善点を発見しやすくなります。その結果、課題への対処や改善スピードも上がり、一連の営業活動をよりスムーズに行えるようになるため、受注率の向上も期待できます。売上や利益の増加を狙うには、営業プロセスの改善を続け、最適なプロセスをつくることが重要です。

営業担当者の業務効率化につながる

営業プロセスを可視化することにより、次にどのようなアクションを取るべきかが明確になるため、営業担当者が行動しやすくなります。また、営業部門内で基本の営業プロセスを定めると、各担当者は流れに沿って行動できるようになり、チーム全体の生産性向上にもつながります。

マネジメントに活用できる

営業プロセスの可視化は営業活動だけでなく、営業担当者のマネジメントにおいてもメリットがあります。あらかじめ営業プロセスを明確にしておくことで、案件の進捗状況を見ながら、営業担当者がつまずいているポイントやスムーズに進められているポイントを見つけやすくなり、的確な指導に役立てられます。

営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」は、登録した名刺情報に紐づけて営業活動の記録をつけられます。営業担当者の活動記録を共有することで、上司と頻繁なコミュニケーションが取りづらいという環境でも案件に関する報告や相談がしやすくなり、上司も案件や部下の状況が確認しやすくなります。

▼SKYPCEの営業活動記録については、こちらのページをご覧ください
営業支援 名刺管理サービスのSKYPCE:新機能

人材育成の効率化につながる

成績の良い営業担当者のノウハウを基に営業プロセスを改善することは、新人の営業担当者の育成にも効果的です。営業プロセスを可視化することで、各工程における業務の進め方やコツが言語化され実践しやすくなります。営業プロセスの可視化は人材育成の効率化にもつながり、チーム全体の底上げが期待できます。

営業プロセスを可視化する手順

実際に営業プロセスを可視化するには、どのような手順を踏めばよいのでしょうか。次の手順を基に、社内での基本的な営業プロセスの可視化をお試しください。

1.見込み客や既存顧客の購買プロセスを明確化する

営業プロセスを可視化するときは、まずターゲットである見込み客や既存顧客がどのような流れを経て自社の商品やサービスの購入に至るのか、そのプロセスを考えます。購買プロセスは、見込み客や既存顧客が課題を抱え、自社の商品やサービスを認知することから始まり、課題解決のための情報収集、類似商品やサービスとの比較検討、決裁者による最終決定といった流れとなるのが基本です。

2.自社の営業プロセスの大まかな流れを決める

見込み客や既存顧客の購買プロセスを踏まえて、自社の営業プロセスを考えます。購買プロセスに含まれる各工程に対し、自社はどのようなアクションを取るべきかを明確にし、営業プロセスの大まかな流れを決めます。さらに、営業部門だけではなくほかの他部門との連携や情報共有なども視野に入れながら、見込み客や既存顧客の課題解決に対して最適なアクションを定めることが重要です。

3.詳細までつくり込み、営業プロセスを確定させる

営業プロセスの大枠が決まったら、各工程で個々の営業担当者が取るべき共通の行動パターンを細かく設定し、営業プロセスを完成させます。例えば、商談という工程一つを取っても、先にヒアリングを進めるのか、商品やサービスのサンプルを見せながら紹介するのかなど、営業担当者によって進め方はさまざまです。最初に定めた見込み客や既存顧客の購買プロセスからズレが生じないよう、各工程を営業担当者がどのように進め、次の工程に移るかという点も明確にしておくことが重要です。

営業プロセスを効率的に進める方法

営業プロセスに沿った営業活動を効率よく行う方法をご紹介します。

タスクに優先順位をつける

営業プロセスの工程ごとに、取り組むべきタスクを洗い出すことが大切です。タスクごとに緊急度や重要度を確認しながら優先順位をつけ、すぐに着手すべき業務やツールで自動化させる業務などを整理することで、効率的に業務を進められるようになります。

ほかの部門と連携しながら業務に取り組む

営業プロセスの中には、マーケティング部門やカスタマーサポート部門といったほかの部門と連携して進める工程も含まれることが多いです。見込み客の獲得や育成にはマーケティング部門による施策が欠かせず、見込み客や既存顧客との信頼関係を維持するためにはカスタマーサポート部門の手厚いフォローが必要です。営業活動をスムーズに進めるためにも、ほかの部門の従業員とも密にコミュニケーションを取ることが大切です。

PDCAサイクルを回してブラッシュアップする

営業プロセスは、PDCAサイクルを回しながら常に改善することが大切です。PDCAは「Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)」の略称で、営業プロセスの各工程での見込み客と既存顧客の反応や、実践したときの営業担当者の状況、各案件の進捗などを見ながら最も効率的に進められる営業プロセスを追究することが重要です。

業務効率化に役立つツールを導入する

SFAやCRM、MA、名刺管理など業務の効率化をサポートするツールを導入することもお勧めです。ツールによって特徴や役割、機能はさまざまなため、自社の課題点と見比べながら最適なツールを選択してください。

営業プロセスを効率化させるツールの

営業プロセスにおける営業活動を、効率的に進めるときに役立つツールをご紹介します。

SFA

SFA(営業支援システム)は営業活動をサポートし、営業に関する業務の効率化に役立ちます。主に案件の管理や営業担当者の行動の管理、レポートの管理といった機能があり、各案件の進捗状況や受注予定の金額、営業担当者がどのようなアプローチをして、どのような結果になったのかなどをひと目で把握できるよう管理できます。

▼SFAについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください
SFA(営業支援システム)とは? 機能やCRM・MAとの違いを解説

CRM

CRM(顧客関係管理)は、顧客情報を管理し、顧客との関係の維持や改善をサポートするツールです。CRMを導入することで、各顧客のこれまでの購買履歴や傾向をデータとして管理でき、顧客分析や適切なアプローチに役立ちます。取引を行う顧客の数が増えるにつれて、顧客に関する情報の管理が煩雑化する場合が少なくありませんが、CRMを活用してツール内にデータを集約すれば、情報が手間なく取り出せるので業務の効率化につながります。

▼CRMについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください
CRM(顧客関係管理)とは? 導入メリットや選び方、注意点を解説

MA

MA(マーケティングオートメーション)は、マーケティング活動を仕組み化してマーケティング業務を効率化させるツールです。マーケティング担当者が行う見込み客の発見や育成、分析などの業務を効率化させ、より確度の高い見込み客に集中してアプローチすることができます。マーケティング担当者がMAを用いて育成した見込み客に対し、営業担当者がアプローチして受注につなげるため、企業の売上や利益に直接的に貢献するツールともいえます。

▼MAについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください
MA(マーケティングオートメーション)とは? 機能やメリットを解説

名刺管理ツール

名刺管理ツールは、紙で受け取った名刺をスキャナーやカメラで読み取り、名刺に記載されている情報をデータ化して保存します。企業が名刺管理ツールを用いることで、従業員が個人的に管理していた名刺情報を社内で一元管理できるようになり、企業や案件に関する情報が共有でき、営業戦略を練る際にも役立ちます。

▼名刺管理ツールについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください
名刺管理ツールとは? 機能や導入メリット、選び方をわかりやすく解説

SKYPCEは、登録された名刺に記載されている組織名や役職名などを基に、組織図を自動生成できます。営業活動を行う上で、見込み客や既存顧客の企業規模の把握、アプローチする担当者や決裁者の特定などの情報収集は欠かせません。組織図を活用することで視覚的に企業情報が理解しやすくなるため、営業プロセスを効率的に進めるためにも役立ちます。

▼SKYPCEの組織図ツリーについては、こちらのページをご覧ください
営業支援・名刺管理サービスのSKYPCE:新機能

まと

この記事では、営業プロセスとは何か、営業プロセスを可視化するメリット、可視化させる手順などをご紹介しました。営業活動をより効果的に行うためにも営業プロセスの可視化は特に重要な役割を持ちます。営業部門の基本となる営業プロセスを作成するに当たり、記事内でご紹介した内容が参考になれば幸いです。