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Sky株式会社

公開日2023.12.04更新日2023.12.26

仕事に生かせる心理学 「メタ認知」の働きとは?

著者:Sky株式会社

仕事に生かせる心理学 「メタ認知」の働きとは?

皆さんは「メタ認知」という言葉をご存じですか?認知心理学の分野で研究が進んでいるこの概念は、セルフマネジメントやストレスケアに役立つ考え方として、仕事・学習に応用する方が増えているのだとか。

そこで今回は、仕事における自身の成長に役立てるという視点から、「メタ認知」の概要やポイントをご紹介します。

「メタ認知」とは何なのか?

メタ認知は認知心理学の用語で、「自分の認知を認知する」という概念です。「Meta(メタ)」は日本語で「高次の」を意味し、見たり聞いたり考えたりといった脳の活動=認知を、より高次=メタの視点から認知することを表しています。

例えば、自身が「こうに違いない」と考えている事柄に対して、「本当にそうだろうか?」と感じることがあるでしょう。このように自身を客観的に捉えて、もう一段上の視点から理解・判断するのがメタ認知と呼ばれる考え方です。頭の中にいる「もう一人の自分」と考えると、よりわかりやすいかもしれません。

メタ認知の仕組み

メタ認知の能力は小学校高学年ごろから急激に伸びるとされ、もともとは子どもたちの学習効果や効率を高める手法として主に教育業界で活用されてきました。近年、そうした手法がビジネスシーンでも応用できるとして、注目を集めています。

仕事をする上で役立つといわれているメタ認知能力の特徴は下記の通りです。

  • 客観的に自身の言動を振り返り、成長を促すことができる
  • 結果や成果を第三者視点から分析して課題解決につなげられる
  • 他者との認識のズレに気づきやすく、齟齬が起こりにくい など

どれも幅広い業務に生きる重要な能力であることがおわかりいただけると思います。特に、商談やプレゼンテーションなどで他者に「見られる」機会が多い営業職の方にとって、自身を客観的に捉える能力は重要なのではないでしょうか。

メタ認知の働きをビジネスに取り入れるポイント

メタ認知能力をさらに高めるために、何をするのが効果的なのでしょうか?多くの研究結果から、以下のようなポイントがあるとされています。

①他者のフィードバックを受ける

メタ認知として「もう一人の自分」をすぐに働かせることが難しい場合は、まず他者から自分の様子や見え方を教えてもらうのがお勧めです。

例えば、プレゼンテーションを行った際に「どう伝わったか」「どのように見えたか」などのフィードバックを他者から受けることで、自身の説明が適していたか、改善する部分がないかを知ることができます。

②メタ認知的知識を持つ

メタ認知が働く際に土台となるのがメタ認知的知識だとされています。これは「聞いただけでは覚えられないからメモを取った方がいい」「ミスを防ぐには何度も見直しをすることが有効だ」のような、認知に関わる知識のこと。

この知識が豊富であればあるほど、課題解決に向けて試せる方法の幅が広がります。特に、「私は読むより聞いた方が覚えやすい」といった自身の認知特性を深く知っておけば、より効果的な解決策を選択しやすくなるはずです。

また、多くの人が陥りやすい思考の偏りは「認知バイアス」と呼ばれ、さまざまな研究を基にパターン化されています。これらのパターンも、メタ認知の働きに影響を及ぼす要素の一つです。

認知バイアスについては下記の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。
その決断、ちょっと待った! 思考の偏りが合理的判断のジャマに?

これまでの事例を分析する

メタ認知を働かせる上で欠かせない要素の一つが“経験”です。特に、失敗した事例を「なぜ失敗したか」「成功させるためには何が必要だったか」と分析しておくことが、メタ認知の働きを促進するといわれています。

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メタ認知の強化をさらなる成長の第一歩に

今回は、ビジネスシーンでも応用されている心理学的概念「メタ認知」についてご紹介しました。自身の状態を客観的に捉えるメタ認知能力が身につけられれば、仕事における課題解決や成長の促進に役立つはずです。

普段の生活や業務に取り入れ、メタ認知の働きをうまく活用してみてはいかがでしょうか。