効果的なマネジメントに欠かせないのが、部下を正しく“評価”することです。評価の方法や伝え方が不適切だった場合、部下のモチベーション低下や組織への不信感を招き、転職・離職など人材の流出につながる可能性もあります。
そこで今回は、部下を評価する際に知っておきたいポイントを解説。中でも、客観的な評価が難しい営業職における評価において、お勧めの方法やツールも含めてご紹介していきます。
部下への評価が不適切だと人材流出のきっかけに
組織やチームをマネジメントするなら、指示を与えるだけでなく部下を適切に評価しなければなりません。評価の内容は部下のモチベーションや組織への信頼感を左右するため、自社の人材育成や成長に大きな影響を与えるとされています。
例えば、「転職サービスdoda」が2023年に発表した「転職理由ランキング【最新版】」では、昇給・昇格など自身の評価にまつわる項目が上位にランクイン。転職理由の総合1位には「給与が低い・昇給が見込めない」が選ばれ、2位に「昇進・キャリアアップが望めない」が続いています。
同ランキングから、自身への評価や待遇が転職のきっかけになっていることがうかがえます。あらゆる業界で人材不足が加速する今、人材の流出を避けるためには、部下が自身に与えられた評価に納得できるような制度や仕組みが不可欠といえるでしょう。
特に注意したいのが、コミュニケーション力やリーダーシップといった数値化しにくいスキルに対する評価です。そうした項目の評価ではマネジメント側の好き嫌いや価値観が反映されやすいため、明確な基準を設けるなどの対策が必要だといわれています。
それでは、具体的にどのような基準を設ければ効果的なのでしょうか?
評価の基準にするべき4つの要素とは
一般的に、人事評価で重要とされる評価基準は4つあります。業務内容や職種によって重視するポイントは異なるため、それぞれ「自社・自チームの場合はどのように活用できるか」といった視点から参考にしてみてください。
①業績評価
数値化できる項目に関する評価のこと。例えば営業職なら売り上げや受注件数、ノルマ達成率などがこれに当たります。単に金額や件数だけを見るのではなく、残業時間などと照らし合わせて評価する必要があります。
②能力評価
業務に必要な知識・技術についての評価基準で、企画力やリーダーシップ、コミュニケーション力などが含まれます。業務内容によって必要なスキルは異なるため、自社・自チームの業務で必要とされるスキルを洗い出し、周知しておくことが重要です。
③行動評価
「成果を出すためにどのような行動をしたか」を評価する基準で、プロセス評価やバリュー評価とも呼ばれます。営業職ならアポイント件数や架電件数などをイメージするとわかりやすいかもしれません。
④情意評価
協調性や規律性、成長意欲や責任感など仕事に対する姿勢を評価する基準です。4つの項目の中で最も評価者の主観に左右されやすいため、複数人ですり合わせるなどの工夫が必要だとされています。
特に営業職では、売り上げや目標達成率などの「①業績評価」が重視されがちですが、将来的な成長を考慮すると「②能力評価」や「③行動評価」にも注目する必要があります。しかし、金額や受注件数などの結果からは見えにくい要素も多いため、評価をする際は営業活動の記録や履歴などを参照することが重要です。
見えにくい営業職の頑張りを「SKYPCE」で可視化
営業活動の記録としてお勧めなのが営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」の「活動記録」機能です。
「SKYPCE」では、営業活動の状況や進捗を登録・共有できる「活動記録」という機能を搭載しています。活動記録は、担当した案件ごとにタグを付与して管理することが可能です。部下が登録した活動記録を会社名や案件名で絞り込んで検索すれば、「誰に」「どんなアプローチをして」「どんな状況か」などをまとめて確認できます。
例えば、営業職の中でも新入社員や中途社員はベテラン社員に比べて既存顧客を持っていないため、売り上げや受注件数などの結果では高い評価を得にくい側面があります。
しかし、活動記録としてアプローチの履歴が残っていれば、「新規顧客との関係強化が進んでいる」「定期的なヒアリングで顧客からの信頼を高めている」などの詳細を参照することが可能です。このように、数値には表せない営業活動の進捗を可視化しておくことで、営業職における「②能力評価」や「③行動評価」の要素としてお役立ていただけます。
▼営業活動の進捗を可視化してより適切な人事評価に
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適切な評価でチーム全体の成長を促進
今回は、マネジメントに欠かせない部下への評価について、基準となる要素やポイントについてご紹介しました。部下自身が納得して改善につなげていける評価ができていないと、チームとしての成長が停滞するだけでなく人材流出につながる可能性もあります。
テレワークやフレックス勤務など働き方も多様化している現在、これまでの評価制度では不十分な場面も出てくるかもしれません。この機会に、部下を評価する項目や基準を見直してみてはいかがでしょうか。