営業活動を効率化したり、より高い成果を上げたりするのに重要なのがスケジュール管理です。スケジュール管理が大事ということはわかっていても、あまり得意ではないという人も少なくないのではないでしょうか。この記事では、営業におけるスケジュール管理の重要性や、管理の方法・コツのほか、スケジュール管理に便利なツールなどについて紹介します。
営業のスケジュール管理は会社の利益に直結する
どのような仕事でも、スケジュールを管理することは重要です。スケジュールが適切に管理できていなければ、作業を予定どおりに完了できなかったり、打ち合わせに遅れてしまったりと、業務に支障を来す可能性があるからです。中でも、営業におけるスケジュール管理は、組織においても重要な意味があるといえます。なぜなら営業の仕事は、企業の売上・利益に直結するからです。
顧客との接点が多い営業担当者がスケジュールの管理ができていないと、「予定どおりに契約が締結できない」「顧客との商談に遅れてしまう」ということになりかねません。その結果、信用を失いせっかくまとまりそうだった商談が流れてしまう可能性もあります。営業におけるスケジュールが管理できていないと、会社の利益そのものに悪影響を及ぼしかねません。
また、顧客とは直接関係しなくても、書類作成や情報収集といった営業担当者自身の作業に関するスケジュール管理も重要です。これらのスケジュール管理ができていないと、タスクを予定どおりに進めることができず、タスク漏れやタスクの先送りが発生してしまいます。その結果、余計な作業が増え、本来は商談に充てるはずだった時間が削られてしまうことも考えられます。商談数が減るということは、企業の売上減少につながる恐れがあります。
営業のスケジュール管理の方法
営業では、具体的にどのようにスケジュール管理を行えばいいのでしょうか。ここでは、基本的なスケジュール管理の方法を、3つのステップに分けて解説します。
1. タスクを整理する
スケジュール管理とは、つまるところ「タスク(やるべきこと)を管理する」ことです。ですから、まずは自分自身がやらなければならないタスクを洗い出し、整理することから始めます。このときポイントになるのが、できるだけタスクを細かく分類して整理することです。例えば、顧客を訪問して商談する場合は、商談までに顧客に関する情報を収集し、提案資料を準備するといったタスクが考えられます。
このタスクをさらに細分化してみましょう。「顧客に関する情報を収集する」というタスクを細分化して具体化すると、「顧客の事業内容や売上情報をチェックする」「どのような課題があるのか予測する」などが考えられます。加えて、「自社のほかの営業担当者が、顧客とコンタクトを取った記録がないかチェックする」「顧客とのつながりのある人がいるなら、その人と打ち合わせをする」ことも必要かもしれません。このように、タスクを細かく分けてリスト化していくことで、自分がどのような行動を取るべきなのかが明確になりますし、忘れていたタスクに気づけることもあります。
2. タスクの優先順位をつける
タスクを洗い出したら、次に優先順位をつけます。このとき意識したいのが、「時間管理のマトリクス」です。これは、タスクを「緊急度」と「重要度」の2軸で分類する管理手法です。
■時間管理のマトリクス
重要度×緊急度で掛け合わせると、4つのパターンに分類できます。
時間管理のマトリクスの考え方
- 重要度(高)×緊急度(高) : 最優先で取り組むべきタスク
- 重要度(低)×緊急度(高) : 緊急であるため、リソースをかけずに処理する
- 重要度(高)×緊急度(低) : 成果に直結する重要なタスクなので、時間をかけて完成度を上げる
- 重要度(低)×緊急度(低) : 後回しにするか、ほかの人に振ってタスクリストから削除する
例えば、顧客を訪問するのが明日という場合はもう時間がないため、訪問準備に関するタスクの緊急度は高いといえます。また、今回の訪問で商談成立の確率が高いのであれば、売上に直結するタスクといえるため、重要度も高いことになります。この場合は緊急度も重要度も高いわけですから、訪問準備のタスクは最優先で進めるべきと判断できます。
3. タスクをスケジュールに割り振る
タスクを洗い出し、優先順位をつけたら、それらのタスクを自分自身のスケジュールに割り振ります。 打ち合わせや商談など相手の都合を考えなければならないタスクは、スケジュールもある程度決まってくるので、まずはそれらをスケジュールに割り振ります。次に、自分一人で進められるタスクを、緊急度と重要度を基に割り振っていきましょう。
スケジュール管理のコツ
ここまで、スケジュール管理の方法についてご説明しましたが、中には「方法がわかってもスケジュール管理が苦手」という人もいるかもしれません。そこで、スケジュール管理のコツを、詳しく見ていきましょう。
リマインドする
スケジュール管理のコツに、リマインドを行うことが挙げられます。人間はミスをする生き物です。いくら、タスクをスケジュールに組み込んでいても、確認を怠ってしまい予定を忘れてしまうこともあります。そのようなケアレスミスを防ぐには、予定の直前にリマインドすることが予防策となります。例えば、自分自身のスケジュールであれば、ToDoアプリやカレンダーアプリなどのリマインド機能を活用しましょう。
リマインドの重要性は、打ち合わせや商談においても同じです。オンライン会議システムでいくら待っても相手が現れず、確認してみると相手が予定を忘れていたということは珍しくありません。このような事態を防ぐには、自分だけでなく相手へのリマインドも重要になります。打ち合わせや商談の前日に、メールやチャットでリマインドすることで相手のうっかりミスも防げます。
隙間時間を活用する
ちょっとした作業であれば、日常の隙間時間を活用することでスケジュール管理を効率化できます。例えば、メールやチャットの返信、書類の作成、情報収集といった作業は、デスクでなければできないわけではありません。商談と商談の間の時間などを活用して作業を進めておくと、予定した時間に間に合わないといったトラブルも起きにくくなります。
スケジュールを詰め込みすぎない
スケジュール管理がうまくいかない大きな原因として、スケジュールを詰め込みすぎているケースがあります。 例えば、自分では1時間で終えられると考えている作業も、実際には1時間半や2時間かかってしまうことも少なくありません。仕事の多くは見積もった時間よりもかかってしまうものと考え、なるべく余裕を持ったスケジュールを設定することが大切です。
スケジュールをメンバーと共有する
スケジュールについてメンバーと情報共有しておくこともスケジュール管理のコツです。スケジュールに余裕がなくなったとき、その状況をチームメンバーが把握してくれていれば、手助けしてくれるかもしれません。そのためにも、普段から自分のスケジュールをチームメンバーと共有しておくことが大切です。
営業のスケジュール管理にお勧めのツール
スケジュール管理を上手に行うためには、ツールを活用するのがお勧めです。スケジュール管理に役立つツールを、3つご紹介します。
カレンダーツール
スケジュール管理に必須ともいえるのがカレンダーツールです。紙のカレンダーや手帳を使ってスケジュール管理する人も多いのですが、それでは前段で述べた「スケジュールをメンバーと共有する」ことが難しくなります。できれば、社内で使用しているグループウェアやGoogle カレンダーなどのカレンダーツールでスケジュール管理を行い、スムーズにチームメンバーと共有できる仕組みを活用することをお勧めします。
日程調整ツール
日程調整ツールは、関係者の都合の良い時間を確認しながら予定を立てられるツールです。打ち合わせや商談で発生しがちなのが、日程調整におけるミスや勘違いです。メールで何度もやりとりしているうちに日程を勘違いしてカレンダーに登録してしまったり、電話で声がうまく聞き取れずに日程を勘違いしてしまったりすることがあります。こうした間違いを避けるためには日程調整ツールが便利です。中にはカレンダーツールと連携して、自動的に予定を登録してくれるツールもあります。
SFA
SFA(Sales Force Automation)とは、営業の行動管理や進捗状況の可視化など、営業活動をサポートしてくれる営業支援システムのことです。SFAを活用することで営業活動を可視化でき、組織全体で共有できます。営業のスケジュール管理にも効果的なツールといえます。
営業の活動記録を残すなら営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」
営業におけるスケジュール管理は、最終的に売上など企業の成長にも関わってくる重要な仕事です。スケジュール管理を苦手としている人は少なくありませんが、適切なツールを導入してポイントを押さえた方法で取り組めば改善できます。
さらに、スケジュール管理ができるようになれば、その結果として取り組んだ営業活動の記録をしっかり残すことも重要です。記録することで営業ノウハウが蓄積され、営業活動の効率や生産性をより向上できるからです。
こうした営業活動の記録に最適なツールが、営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」です。「SKYPCE」は、営業活動の記録機能を備えているほか、営業活動に役立つさまざまな機能も搭載しています。直感的な操作性と高いセキュリティを備えており、SFAとの連携も可能です。営業のスケジュール管理を見直す際には、ぜひ「SKYPCE」の導入もご検討ください。