顧客管理や営業DX・業務効率化など、企業の営業活動やマーケティング活動に役立つ情報を随時掲載しています。

Sky株式会社

公開日2024.02.15更新日2024.05.21

リファラル営業とは? メリット・デメリットや成功のポイントを解説

著者:Sky株式会社

リファラル営業とは? メリット・デメリットや成功のポイントを解説

第三者からの紹介で見込み顧客を獲得し、商談につなげる手法を「リファラル営業」といいます。リファラル営業には多くのメリットがあり、効果的に行うことで大きな営業成果につながる一方、リファラル営業を実施する際には、注意すべき点や押さえるべきポイントもあります。この記事では、リファラル営業の概要をはじめ、メリット・デメリット、成功させるためのポイントを解説した上で、リファラル営業に役立てられるお勧めのツールについてもご紹介します。

リファラル営業とは、見込み顧客を紹介してもらう営業方法のこと

リファラル営業とは、飛び込みやテレアポ見込み顧客を獲得するのではなく、知人や既存顧客から自社の商品・サービスに興味を抱いてくれそうな見込み顧客を紹介してもらう営業方法です。「紹介営業」や「リファラルセールス」とも呼びます。リファラルとは、「委託」や「紹介」という意味です。

飛び込みやテレアポといった営業方法は相手に嫌がられたり断られたりする可能性が高く、1件の見込み顧客を獲得するために多大な時間を要することも少なくありません。リファラル営業は知人を通して紹介を受けるため、確度の高い見込み顧客を獲得しやすい営業手法といえます。

リファラル営業のメリット

リファラル営業には、ほかの営業手法にはない多くのメリットがあります。ここでは、リファラル営業の主なメリットを4つご紹介します。

人脈を生かせる

リファラル営業は、組織全体の人脈を生かせるというメリットがあります。つまり、営業担当者だけに限らず、そのほかの部署の従業員、または幹部層の人脈を生かすことができます。会社としてリファラル営業に取り組んでいるという方針を明言しておけば、営業担当者以外の従業員も自社商品・サービスに興味を持ってくれた知人を紹介してくれるかもしれません。営業担当者だけでない、従業員の人脈やつながりを活用できるのは、リファラル営業ならではのメリットといえます。

信頼関係を構築しやすい

リファラル営業は、見込み顧客との信頼関係を構築しやすいというメリットがあります。飛び込みやテレアポといった営業の場合、知らない会社の知らない人から急に話しかけられることになるため警戒されてしまい、すぐに信頼関係を構築することは困難です。

リファラル営業であれば、共通の知人がいることで、さほど警戒されることなく話を始められるだけでなく、信頼関係を構築しやすくなり、結果としてスムーズに商談へとつなげることができます。

コストを削減できる

リファラル営業によって、コストを削減することができます。通常、見込み顧客を獲得するためには、さまざまなマーケティング活動が必要です。一般的には、セミナーを開催して参加者を集める、展示会に出展する、広告を出す、テレマーケティングを行うといった活動が挙げられますが、こうした活動には当然費用がかかります。

リファラル営業ならば、SFA(営業支援システム)など営業活動をサポートするためのツールを活用する場合には多少のコストがかかりますが、一般的なマーケティング活動に比べると低コストです。

時間を有効活用できる

時間を有効活用できることも、リファラル営業のメリットです。一般的な営業の場合、商談に至るまでに長い時間を要することも少なくありません。例えば、飛び込み営業から始まり、あいさつや顔合わせのための訪問、ヒアリングなどを通して、ようやく本格的な商談ができます。

一方、リファラル営業の場合は、共通の知人から紹介を受けているため、関係を構築するのも早く、もともと相手にニーズがあることがわかっている場合には、ヒアリングなどもスムーズに進みます。また、ヒアリングを飛ばして商談に入ったり、すぐに契約につながったりすることもあり得るかもしれません。リファラル営業は通常の営業と比べて時間を短縮できることが多いため、その分、別の商談を行えるなど時間の有効活用できるメリットがあります。

リファラル営業のデメリット

リファラル営業には、デメリットもありますが、あらかじめデメリットを知っておくことで対処が可能です。ここでは、リファラル営業の4つのデメリットをご紹介します。

必ずしも顧客になるとは限らない

リファラル営業で紹介された見込み顧客が、必ずしも顧客になってくれるとは限りません。もし、紹介者が自社の商品やサービスについて誤解をしており、それをそのまま相手に伝えてしまっていたなら、紹介を受けた後で「やっぱり必要なかったので契約できない」ということになりかねません。リファラル営業では、紹介者がどのように自社商品・サービスについて紹介してくれたのかが重要になるため、お互いに無駄足にならないよう、紹介者には自社商品・サービスについて正しく知識を伝えておき、誤解を防ぐことが大切です。

紹介者との関係悪化のリスクがある

リファラル営業によって、紹介者との関係が悪化するリスクもあります。知人に紹介してもらった企業と商談を進めるなかで、もし何かトラブルが発生した場合、その情報は紹介者にも伝わることになります。

「不誠実な対応をされた」などのクレームが入った場合、紹介者の顔をつぶすことになり、紹介者との関係性まで悪化してしまうリスクがあります。紹介者が、自社の従業員ではなく、取引先の人だった場合には、そのリスクはさらに高まり、最悪の場合、紹介者の企業との契約も打ち切られてしまう可能性もあります。知人の紹介だからといって気を抜くのではなく、真摯かつ慎重な姿勢で対応することは欠かせません。

すぐに紹介してもらえるとは限らない

リファラル営業は、紹介者の厚意に頼ることの多い営業手法のため、すぐに誰かを紹介してもらえるとは限りません。紹介者が、いつ見込み顧客を紹介してくれるのかわからない状態では、営業計画には組み込みにくくなります。そのため、売上を上げるためには、リファラル営業だけに依存せず、そのほかの営業手法と併用することが推奨されています。

アポイントの質が均一になりにくい

リファラル営業では、紹介された人が、自社の商品やサービスにどの程度の関心を持っているのかわからないため、アポイントの質が均一になりにくいというデメリットもあります。自社で見込み顧客の獲得や営業を行う場合であれば、見込み顧客のフェーズに合わせたアプローチが可能です。また、メルマガで見込み顧客にアピールして、興味や関心が高まった段階でアポイントを入れ、商談に臨むといった営業計画を立てるのも容易です。一方でリファラル営業の場合は、商談のつもりでアポイントを取ったにもかかわらず、会ってみるとまったく手応えがなかったということもあり得ます。

リファラル営業を成功させるポイント

リファラル営業で失敗しないためには、どのような点に注意すればいいのでしょうか。ここでは、リファラル営業の成功に向けたポイントを4つ紹介します。

見込み顧客やアポイントの質を定義する

リファラル営業では、事前に「どんな課題を持った人を紹介してほしいのか」や「自社商品・サービスはどんな人や企業に適しているのか」といった点について、紹介者とすり合わせておくことが重要です。つまり、紹介してほしい見込み顧客の条件を設定するなどして、アポイントの質を高めることが、リファラル営業を成功させるポイントになります。

リファラル営業での失敗の多くが、紹介を受けてアポイントを取ってみたけれど、思ったような商談につながらなかったというケースです。どんな人を紹介すればいいのか明確にしておくことで、質の高いアポイントにつながり、確度の高い見込み顧客を獲得できる可能性が高まります。

さまざまな人との信頼関係を築く

営業担当者が日頃からさまざまな人と信頼関係を築いておくことも、リファラル営業を成功させるポイントになります。そもそもリファラル営業は、人と人との関係性を土台とした営業手法です。普段からさまざまな人とコミュニケーションをしっかり取って信頼関係を築き、紹介者になってもらえる可能性を高めておくことが大切です。また、紹介者との信頼関係が構築されていれば、情報共有も密になり、質の高いアポイントへとつながっていきます。

ほかの施策と並行して進める

リファラル営業だけに依存せず、そのほかの営業やマーケティング手法も並行して進めることもポイントです。リファラル営業は低コストかつ、短期間で契約につながる可能性がある営業手法ですが、いつまでにどれくらいの見込み顧客を紹介してもらえるのか見通しが持ちづらく、リファラル営業のみに頼ってしまうと、商談数や契約数が伸びない可能性もあります。

リファラル営業以外の方法としては、例えば、展示会への出展やセミナーの開催のほか、広告出稿、SNS活用、コンテンツマーケティングなどが挙げられます。さまざまな施策をリファラル営業に加えて行うことで、営業活動全体の成果向上が期待されます。

両者にメリットがあるようにする

見込み顧客と紹介者の両方にメリットを提供することも、リファラル営業を成功させるポイントです。リファラル営業では、自社の商品やサービスによって課題解決につながる見込み顧客と、契約につながる自社のみがメリットを受け、紹介者には特にメリットがないという状況になりがちです。紹介料を支払ったり、次はこちらが紹介者となって見込み顧客を紹介したりするなど、紹介者にもメリットを提供することで良好な関係性の構築へつながります。

リファラル営業を促進させるサービスやツール

リファラル営業は効率の良い営業手法ですが、さまざまなサービスやツールを活用することでさらに営業活動の効率を高められます。ここではリファラル営業に役立つサービスやツールを4つご紹介します。

リファラル営業支援サービス

リファラル営業支援サービスとは、外部の人材を活用して、見込み顧客を紹介してもらうサービスです。人脈を持った外部人材に紹介者となってもらい、自社の商品やサービスにマッチしそうな見込み顧客を紹介してもらいます。報酬は必要ですが、確度の高い見込み顧客を紹介してもらえば、効率的に契約できるため、総合的にコストを抑えられる可能性があります。

また、営業リソースが不足している場合、フリーランスの営業担当者や営業会社とマッチングできるサービスなどもあります。営業リソースを確保することで、リファラル営業にも取り組みやすくなるはずです。

ビジネスチャット

リファラル営業を促進させるツールには、ビジネスチャットの導入がお勧めです。リファラル営業を行う際は、営業担当者と紹介者、そして見込み顧客の三者がしっかりとコミュニケーションする必要があります。前述したように、密なコミュニケーションによって認識のずれをなくすことが、リファラル営業の成功に向けたポイントです。

電話では伝えた内容がテキストで残りませんが、ビジネスチャットではやりとりを何度でも見返すことができます。さらに、メールと比べても会話をするように迅速にやりとりできたり、複数人で情報共有したりでき、誤解が生まれにくく、ビジネスチャットは、リファラル営業には欠かせないツールといえます。

SFA・CRMツール

リファラル営業では、見込み顧客との関係性を良好に保つためにも、営業活動の履歴をしっかりと管理する必要があります。そこで役立つのが、SFAやCRM(顧客関係管理)ツールです。SFAを活用すると、営業担当者の日々の営業活動の記録や顧客との商談記録などを一元管理でき、営業活動の属人化を防げます。また、CRMツールでは、顧客の行動履歴や購買情報など、自社と顧客の関係について一元管理が可能です。商談が始まった顧客の情報は、CRMツールを活用することで効率良く管理が可能です。

名刺管理ツール

ビジネスにおいて顧客との最初の接点になることの多い名刺を管理し、しっかりと活用することもリファラル営業には欠かせません。そこでお勧めしたいのが名刺管理ツールです。名刺情報を有効に活用するためには、紙のまま営業担当者が個人で保管するのではなく、データ化して社内で共有し、必要な情報を必要なときにすぐ取り出せるような形にしておくことが重要です。名刺管理ツールでは、紙の名刺をスマートフォンなどで読み込むと、名刺情報がデータ化され、組織で一元管理することができます。名刺情報を通じて、組織全体の人脈が見える化できるため、リファラル営業においても役立ちます。

営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」でリファラル営業を効率化

リファラル営業は見込み顧客を紹介してもらう営業方法ですが、見込み顧客獲得までのコストを抑えられるといったメリットがある反面、紹介者がいなければ成立しない方法でもあります。さまざまな人とのつながりを保つために情報は常に更新し、誰がどのような人とつながりがあるのか確認できるようにしておくことが大切です。リファラル営業を効率的に行うには、名刺管理ツールをはじめとするさまざまなツールやサービスを使いこなすのが効果的です。

営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」には、「組織図ツリー」という名刺情報に含まれる企業・部署・役職名などを基に、階層化して表示できる機能があります。アプローチすべき相手を明確にしたり、キーパーソンを検討する際の材料として活用したりすることが可能です。また、名刺所有者を表示し、その顧客と接点を持つ従業員を素早く見つけられるため、名刺所有者に顧客を紹介してもらい、リファラル営業にもつなげられます。

従業員が持つ人脈を有効活用し、リファラル営業を効率化するために、「SKYPCE」をぜひご検討ください。