営業にとって大きな武器になるのが「人脈」です。人脈づくりには多くのメリットがあり、日頃からぜひ取り組みたい活動といえます。しかし、人脈をつくるのに苦労し、お悩みの方も多いのではないでしょうか。人脈づくりにはさまざまな方法があり、いくつか押さえておかなければならないポイントがあります。この記事では、営業が人脈をつくる重要性やメリットのほか、具体的な人脈づくりの方法と注意点などについて解説します。
営業の人脈づくりとは、ビジネスに活用できる可能性を秘めたつながりをつくること
人脈とは「人と人のつながり」を意味する言葉で、単に人脈という場合は仕事もプライベートも関係なく、幅広い人のつながりを表します。一方、営業における人脈づくりとは、ビジネスに活用できる可能性を秘めた人とのつながりをつくることを指します。
そう聞くと、営業における人脈とは「営業と顧客」の関係性のことだと思われるかもしれませんが、それだけではありません。例えば、顧客から紹介を受けた別の見込み顧客とのつながりも人脈ですし、交流会で知り合った相手も人脈です。また、会ったことがなくても、SNS上で親しく付き合っている相手を人脈と呼べる場合もあります。将来的にビジネスに活用できる可能性を秘めたつながりは、すべて営業における人脈といえるのです。
営業が人脈を広げるメリット
営業にとって、自らの人脈を広げることには大きなメリットがあり、非常に重要です。ここでは、営業が人脈を広げることで得られるメリットについて解説します。
見込み顧客が増える
営業が人脈を広げるメリットとして、見込み顧客の増加が挙げられます。例えば、既存顧客のAさんから紹介を受けたBさんは、すでにAさんからあなたに関するさまざまな話を聞いていると予想できます。また、紹介してくれたということは、その話はおそらく良い内容のはずです。つまり、Bさんとの関係は最初から良好な状態であるということです。何のつながりもない企業に飛び込みで営業をかけるよりも、紹介から関係性を築く方が、ビジネスを成功する確率は高くなります。
今ある人脈が強化される
今つながりがある人との関係を強化できることも、営業が人脈を広げるメリットの一つです。前述の例であれば、あなたにBさんを紹介してくれたAさんは、それだけあなたに信頼を置いているといえます。新たにつながったBさんとも良好な関係を築くことで、紹介者であるAさんとの信頼関係もより一層強固なものになります。このように、人脈を広げることには、新たな顧客とつながることができたり、既存顧客との関係性を強化できたりするメリットがあります。
誰にもまねができない
人脈は、ほかの人には簡単にはまねできない点も、営業としての大きなメリットです。仮に、あなたがデジタルツールを活用して仕事の効率を上げ、ほかの営業担当者よりも良い成績を収めていたとします。しかし、デジタルツールを使うだけで成績が上がるのであれば、その方法はすぐにほかの人にもまねされてしまう可能性があります。一方で、あなたが築き上げてきた人脈はあなただけのものです。人間関係はコピーできるようなものではありません。だからこそ、会社にとって有益なつながりになるよう、自分の人脈を大切にしつつ、ビジネスに活用できるように人脈の輪を広げていくことが大切です。
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営業が人脈を広げる方法とは?
では、営業が人脈を広げるにはどうすればいいのでしょうか。ここでは人脈づくりの方法と、人脈づくりを成功させるポイントについて解説します。
自分磨きをする
人脈を広げる前段階として大切なのは、普段から自分磨きをして魅力的な人材になっておくことです。人脈づくりで重要なのは、ただ知り合いを増やすことではなく、出会った人と良好な関係性を築くことにあります。良い人と巡り会えたとしても、自分自身が相手に興味を持ってもらえないのでは、良好な関係を築いていくことは困難です。例えば、業界や商品に関する深い知識、幅広い話題で雑談するための教養、魅力的に見える身だしなみや立ち居振る舞いなど、自分自身が人間として成長することで、より高いレベルの相手と関係性を築けるようになります。
人と出会えるイベントに参加する
営業が人脈を広げるためには、まず人とのつながりを増やす必要があります。社内でのつながりも大事ですが、社外のつながりを増やすことを心掛けると、人脈が大きく広がる可能性が高まります。社会人が人脈を広げるために参加しやすいのは、セミナーや異業種交流会、勉強会などです。
・セミナー
セミナーは、できればオンラインよりもリアルセミナーに参加することをお勧めします。直接話したり名刺交換したりする方が、相手にも親しみを持ってもらいやすいからです。セミナーによっては業界の著名人や有名企業の社長クラスの人と知り合える可能性もあります。また、セミナーに参加すること自体が、自分磨きで成長するチャンスともいえます。
・異業種交流会
異業種交流会は、別の業種や職種の人たちと交流するための会です。セミナーや勉強会より気軽に参加できることも多く、会の後には懇親会が開催されて、より深いコミュニケーションをとれることもあります。異業種交流会の魅力は、自社とは違う世界の人たちと知り合えることです。その分、直接的なビジネスにはなかなかつながらないかもしれませんが、利害関係のない関係性を構築しておくことで、いつか大きな恩恵を受けられる可能性があります。
・勉強会
勉強会は、主に同じ業種や職種の人たちが集まってスキルアップを図る会合です。例えばIT業界であれば、エンジニアや技術営業、マーケターが多く集まります。営業系の勉強会であれば、さまざまな業種の営業が集まります。自分自身と関わりの深い業種や職種の勉強会に参加することは、セミナーと同じくスキルアップにつながります。また、人脈をつくっておくことで、困ったときに相談できるかもしれません。あるいは、「顧客から相談を受けたけれど、自社では対応できない。あなたのところなら対応できるのでは」といった相談が入る可能性もあります。
SNSを活用する
営業が人脈を広げる方法として、SNSの活用もお勧めです。直接顔を合わせ、対面で話す方が信頼関係を構築しやすいですが、オンラインとオフラインを区別する時代ではなくなりつつあり、オンラインでのつながりも人脈を広げる上で重要になっています。特に活用したいのは、Facebook、Instagram、X(旧Twitter)といったSNSです。そもそもSNSとは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の略で、人と人がつながることを目的としたサービスです。人脈を広げるのであれば、SNSを活用しない手はありません。
ポイントは、フォロワーにとって価値のある情報をこまめに発信することです。また、気になる投稿には返信したり、「いいね」などの反応をしたりして、積極的にコミュニケーションをとることも重要です。そのようなやりとりが長く続けば、顔の見えない関係性であっても信頼関係が生まれ、いつかビジネスにつながる可能性があります。また、自社の名前や商品・サービスを公開しておくと、フォロワーがその商品・サービスを必要としたときに思い出してもらえるかもしれません。少なくとも、競合商品よりも優先して検討してもらえる可能性が高まります。
自社内で情報共有をする
営業が人脈を広げるためには、自社内での情報共有が有効です。人脈は自分一人ですべてつくらなければならないわけではありません。特に、社内やチーム内の人脈は、全員で共有することでその価値をより一層引き出すことができます。例えば、営業1課で販売している商品が、実は営業2課の顧客にぴったりだった場合、顧客情報を共有していれば営業の横展開が可能です。しかし、営業1課と2課で顧客情報を共有できていないと、せっかくの見込み顧客の存在に気づけないままになってしまいます。
この人脈の情報共有に有効なのが、名刺情報の共有です。通常、名刺は交換した営業担当者が個人で管理することが多いですが、名刺管理ツールなどを用いて社内全体に共有することで、人脈を最大限に活用できます。
営業における人脈づくりの注意点
営業における人脈づくりのメリットや人脈の広げ方について解説しましたが、注意点もあります。せっかくの人脈づくりがマイナスにならないよう、下記のような点を意識しておくことが大切です。
人脈づくりと売り込みを混同しない
営業における人脈づくりの注意点として、人脈づくりと売り込みを混同しないことが重要です。例えば、セミナーや異業種交流会、勉強会などのイベントに参加する際、最初から商品の売り込みをするなど、ビジネス色を出してしまうとマイナスの印象を相手に与えてしまいます。セミナーや異業種交流会、勉強会は商談の場ではありません。明確に売り込み行為を禁止している場合もあります。
これらのイベントに参加する目的はあくまで「人脈づくり」であり、営業としての売り込みではありません。仮に、ビジネスにつながることがあったとしても、それは人脈づくりの結果にすぎません。イベントに参加する際は、この点に特に気を配ることをお勧めします。
同様に、SNSを利用する際にも、自社の商品やサービスの売り込みをしないことが大切です。まだ、関係性を構築できていないにもかかわらずSNSで売り込みをかけてしまうと、相手に不快感を与えてしまう恐れがあります。SNSにはブロック機能があるため、関係性が途絶えるのは一瞬です。ビジネス色は出さず、長期的な視点でつながりを大切にすることがポイントになります。
人脈にも質があることを意識する
人脈を広げるといっても、ただやみくもに人とつながればいいわけではありません。人脈には、ただ名刺交換しただけの相手から、公私ともに相談ができる相手まで、関係の深さによって変わる「質」があります。関係の深い人脈を増やしたい場合、自分自身が魅力的であることが重要です。
何かに秀でたスキルや聞き上手な傾聴力があるなど、自分が魅力的であれば、自然と知り合える人との質が高まります。相手ばかりに目を向けるのではなく、自分自身が相手から信頼されるような人物になることが大切です。
フォローを忘れずに行う
人脈づくりをする上での注意点は、知り合った後にフォローを忘れずに行うことです。人脈を単なる「人とのつながり」と捉えてしまうと、いざ人脈を生かそうとしたときにうまくいきません。人脈とは単なるつながりではなく、信頼関係に基づいたつながりです。信頼関係を構築するためには、知り合った後のフォローも大切です。SNSであれば投稿に対してこまめに返信したり、知り合いであれば年賀状や誕生日のお祝いメールを送ったり、時には手土産を携えてあいさつに行ったりと、相手との関係性に応じたフォローが重要です。日頃から関係性を深める努力をすることで、いざというときに頼れる人脈が築けます。
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営業の人脈づくりに役立つ営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」
営業にとって人脈づくりは重要であり、日頃から取り組むべき活動です。イベントへの参加はもちろん、社内での人脈共有のために名刺情報の共有を進めることが大切です。
そこでお勧めなのが、名刺情報を効率良くデータ化し、共有できる営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE(スカイピース)」です。名刺を簡単かつ正確にデータ化でき、社内で共有できます。また、名刺情報を基に顧客の企業の組織図ツリーを自動生成する機能も搭載しており、自社と顧客との関係性や、誰が誰とつながりを持っているのかなどを確認することも可能です。
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