効果的な営業活動を実現する鍵となる、顧客情報の管理。コロナ禍を経て、新しいビジネススタイルにおいて今後さらに組織の営業DXが求められるなか、デジタルでの名刺管理や顧客情報管理はどのように進化していくのでしょうか。変化が予想されるテーマごとにご紹介します。
深まるAI・画像認識技術の活用
多くの名刺管理サービスで、紙の名刺をテキストデータ化する際の技術として、OCR(光学的文字認識)とAIによる画像認識技術とを組み合わせた「AI-OCR」が活用されています。AIの特徴である機械学習やディープラーニングにより、文字の補正結果を学習し、文字認識率を向上させることができます。
最近では、複数のAI技術を組み合わせて手書き文字の認識精度を高めたサービスも登場。AIが自動生成した手書き文字を学習データとして利用し、より多くの手書き文字を学習させることで、名刺などにおける読み取り精度を高める新技術も商用化されています。今後、AIなどの技術革新により、文字認識精度はさらに高まっていくことが予想されます。
マイクロチップの活用など名刺の取り扱いが多様化
サステナブルな社会の実現を目指す動きは、名刺の取り扱いにおいても新しい潮流を生み出しています。NFC(近距離無線通信)のタグを内蔵し、スマートフォンなどをかざすと名刺情報が表示される名刺カードが登場しているほか、爪先に取りつけたマイクロチップを経由して名刺情報(連絡先)をデバイスに送信することができる次世代の名刺ツールも登場しています。
今後も紙の名刺を媒介とした顧客情報管理はビジネスシーンにおいて主流になると思われますが、コロナ禍を経てビジネス様式が多様化するなかで、ご紹介した新しい技術や「オンライン名刺交換」などのサービスがさらに増えてくる可能性もあります。
変わるオンプレミス、クラウドの捉え方
名刺管理サービスやSFA(営業支援システム)などで顧客データを保管する方法としては、自社内に設置したサーバーで管理するオンプレミスと、クラウド環境で管理する方法が提供されています。
これまで「クラウドファースト」の進展を背景に、オンプレミス環境からのクラウド移行は加速してきた反面、厳格な管理が求められる基幹データやシステムの取り扱いについては「オンプレミス回帰」の動きも見られてきました。しかし、ガートナージャパンが2023年3月16日に発表した今後のオンプレミスに関する展望では、「多くの日本企業は、レガシーなオンプレミス環境の近代化を進める必要に迫られている」としています。
最近ではハイブリッド・クラウドあるいは分散クラウドのソリューションの一部として、オンプレミス・サービスが展開され始めるなど、さまざまなクラウド・サービスの展開が進んでいます。従来型のオンプレミスは衰退し、クラウド・ネイティブの要素を取り入れたオンプレミス(Newオンプレミス)への進化によって、ユーザー企業はオンプレミスの在り方を変えざるを得なくなるとみられています。
さらに進む営業活動のパーソナライゼーション
営業活動において、顧客一人ひとりにパーソナライズした営業施策を提供することは、今や当然となっています。名刺管理サービスを活用したメールマーケティングにおいても、事前に分類した顧客の属性に応じてメールの文面を特化させたり、顧客宛てのメールごとに送信者を名刺所有者(営業担当者)に自動で変更しておくことで、クリック率やロイヤリティの向上につなげる施策が用いられています。
そして今後はその戦略をさらに先鋭化させ、顧客の属性情報や購買情報、分析データなどを組織全体で統合し、それぞれの顧客に対してより関連性の高いサービスなどを提案する「ハイパー・パーソナライゼーション」が不可欠になると、Forbesでは予想しています。著しい進化を遂げているChatGPTなど、高度なAIや機械学習を活用することで、顧客へのメッセージを1対1の個別のエンゲージメントのように感じさせ、ビジネスチャンスを広げる仕組みが進化していくことが予想されています。
このように、営業活動における顧客情報管理は、データ自体の取り扱いに関する技術的な進化とともに、データを活用した営業アプローチの手法自体も変化しています。時代に合わせた効果的な顧客情報管理を実現するために、そしてその実現に必要なサービスを適切に選択するためにも、少しでも参考にしていただければ幸いです。
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- 記載の名刺情報は架空のものであり、実在の人物や団体などとは関係ありません。
(2023年4月掲載)